7大疾病に備えた保険とは|加入の必要性と保険を徹底比較!

がんや生活習慣病等の7大疾病にかかったらどうしよう….?
保険に入る必要性があるのかな?それとも国民健康保険だけでいいかな….?

なんて悩まれている方がいらっしゃるのではないでしょうか?実際に7大疾病を治療するには長期間の入院と治療費が発生します。こうした、リスクに備える必要性について考えるのも当然のことです。

そこで本記事では、7大疾病についての説明と、治療や入院にかかる費用、保険選びのポイントをご紹介します。万が一7大疾病になった時の医療費がわかり、自分にどのような保険が必要かを判断できます。

目次

7大疾病(3大疾病、4つの生活習慣病)とは何か?

「誰もがなりやすい7大疾病」と言われますが、そもそも7大疾病について具体的に知らない方もいらっしゃるかもしれません。7大疾病は、3大疾病と4つの生活習慣病を合わせた呼称です。7大疾病の発症原因のほとんどは生活習慣に起因しています。
3大疾病とは下記のような疾病のことを指します。
がん
心疾患
脳血管疾患
さらに、4つの生活習慣病があり、以下の病気が該当します。
糖尿病
高血圧性疾患
肝硬変
慢性腎不全

これらの病気は、生活習慣を見直すことで予防につながります。7大疾病に備えた保険に入る前に、7大疾病の具体的病名や予防策を理解しておくと、本当に必要な保険を選びやすくなるでしょう。

7大疾病保険とは?

7大疾病保険とは、月額の保険金を支払っておくことで、いざ7大疾病にかかった際に補償等のサービスを受けられる保険商品です。
7大疾病は、長期間入院や療養が必要になるケースが多く、入院費用もかなりの金額にのぼります。
入院日数が短い場合は2週間以内で退院できます。ただ、入院日数が長くなる場合、2カ月以上入院しているケースがあります。

7大疾病保険に加入することで、7大疾病により入院を余儀なくされた場合、まとまった保険金を受け取ることができます。それに伴い、治療費や生活費の負担を軽減することができます。

7大疾病の治療にかかる医療負担は?

ここでは、7大疾病の治療にかかる費用について解説していきます。

「そんな長期入院することになれば、家は破産するかも」と心配になる方がいらっしゃるかもしれません。そこで、実際にどの程度負担しなければならないのか、次の4項目に分けてご紹介します。

3大疾病の医療費
医療費の自己負担は最大でも3割
高額療養費で払い戻しも可能
入院のベッド代や食費、先進医療費は健康保険の対象外

日本の保険制度でカバーされる費用とカバーされない費用を知っておくと、どのような保険に加入すればいいかを判断できます。

7大疾病の医療費

がん・心疾患・脳血管疾患の3大疾病の医療費はいくらかかるのかを見てみましょう。

トータルの入院期間の費用が約58万円〜210万円以上と、かなり幅があります。しかし、いずれも大金であることに変わりはありません。

1日あたりの費用に換算すると約6万7,000円〜14万7,000円以上と幅がありますが、まとまった金額が必要であることがわかります。

医療費の自己負担は最大でも3割

「入院1日あたりの費用が旅行代なみにかかるなんて、払えるかどうか」と不安になられたかもしれません。実は、全額を負担する必要はありません。医療費の自己負担額は最大でも3割で済みます。

日本の国民皆保険制度のおかげで、国民は少ない負担で高水準の医療を受けられるシステムになっています。医療費負担の構成は保険料約49%と公費約39%、患者負担約12%です。実際の負担は患者の年齢や所得で異なりますが、最も負担が大きい方でも3割までです。治療や入院にかかった医療費を全額負担することはないので、ご安心ください。

高額療養費で払い戻しも可能

さらに、患者や家庭の医療費負担を減らすために、高額療養費制度があります。患者にはそれぞれ、年齢や所得に応じて1カ月ごとの自己負担限度額が定められています。支払わなければならない自己負担額が限度額を超えた場合、超過分を公費で負担するのが高額療養費制度です。

たとえば、厚生労働省の「高額療養費制度を利用される皆さまへ」の資料内のモデルケースによると、現役世代で年収が370万円~770万円の方で、医療費が100万円で窓口負担額が30万円のケースでは21万2,570円が高額療養費として払い戻されます。そのため、実際の自己負担額は8万7,430円で済みます。

入院のベッド代や食費、先進医療費は健康保険の対象外

「医療費負担が最大3割で、高額療養費もあるなら保険加入は不要ではないか」とお考えかもしれません。しかし、入院中の食費や差額ベッド代は健康保険の対象外であり、全額自己負担となります。もちろん、高額療養費の補助対象からも外れています。

また、保険診療外である先進医療を受ける場合も同様で、先進医療にかかる費用は全額自己負担です。そのため、高額の医療費を負担する可能性があります。これらの事態に対応するためには、医療保険への加入がおすすめです。

先進医療とは
研究機関などで研究・開発され治療効果がある程度認められた新しい治療や手術などで、厚生労働大臣によって定められた医療のことです。医療技術ごとに適応症および一定の施設基準が設定されています。先進医療に係る費用は全額自己負担であり、健康保険制度の対象外です。

7大疾病保険は必要?メリットを解説

7大疾病は、最悪国民保健で3割負担まで減らすことができます。その上で7大疾病保険に加入するほどのメリットがあるのでしょうか?結論からいうと下記の4つのメリットがあります。
メリット①|診断時にまとまったお金が受け取れる
メリット②|治療費や生活費の負担を軽減できる
メリット③|掛け金が比較的安価
メリット④|加入年齢が比較的若い
これらのメリットについて以下で詳細に解説していきます。

メリット①診断時にまとまったお金が受け取れる

7大疾病保険に加入しておくことで、該当の病気の診断を受けた時にまとまったお金を受け取ることができます。

もちろん事前に貯金はしておくべきというのは前提にあります。ただ、たまたま大きな出費が発生したタイミングに病気が発覚してしまう可能性もあります。

あらかじめ保険に加入することで、高額な治療費の負担を軽減することができたり、入院にかかる費用を減らすことができます。

メリット②治療費や生活費の負担を軽減できる

7大疾病保険に加入しておくことで、治療費の負担を軽減することができます。また、7大疾病にかかった時は、働くことが難しくなるため収入が減少することが見込まれます。

保険に加入しておけば高額な医療費の負担を軽減するだけでなく、収入が減少し生活費が厳しくなっても、保健金である程度まかなえるようになります。

メリット③掛け金が比較的安価

7大疾病保険は、他の生命保険に比べて、定期的に積み立てておくべき金額が比較的安いため加入しやすいと言えます。

7大疾病保険は、他の生命保険商品と比べると比較的安価な掛け金で加入することができます。そのため、あまり経済的に裕福ではない若者でも、将来のために備えることができます。

7大疾病に備えるために保険選びで押さえておくべきポイント

健康保険制度で一定カバーされるものの、7大疾病に備えて医療保険に入っておくと安心です。医療保険を選ぶ際に次の3つのポイントを確認しておくと、いざという時に役立つ保険を選べます。

発症した際に一時金の給付があるか
先進医療を受けた際の保障が手厚いか
病状が再発した時も保障が手厚いか

これら3つのポイントを満たした保険は、自分や家族が入院した時に大きな支えになるので、ぜひご確認ください。各ポイントについて、以下でご説明します。

①発症した際に一時金の給付があるか

7大疾病を発症した際に一時金の給付がある保険なら、突然の入院にも慌てずに済みます。7大疾病は、病気によっては2カ月以上入院する可能性があり、入院日数が長いほど出費が多くなります。また、入院中は働けないため収入が減少し、家族の生活に支障を与えかねません。

そのため、まとまった金額の一時金が給付される医療保険がおすすめです。入院費の自己負担分に充てることもできますし、自分が働けない間の家族の生活費として利用することもできます。

②先進医療を受けた際の保障が手厚いか

先進医療を受けた場合に、どの程度の保障を受けられるか確認しておきましょう。先進医療は全額自己負担であり、高額療養費制度の対象外です。

先進医療にかかる費用は高額になりがちなため、自己負担額を可能な限り抑制できる保障内容か、確認してください。先進医療への保障が手厚い医療保険なら、先進医療による治療もためらわずに受けることができます。

③病状が再発した時も保障が手厚いか

いったん治療を受けた後、病状が再発した場合も手厚い保障を受けられる医療保険がおすすめです。7大疾病は入院して手術や治療を受けて退院した後も、再発することがあります。特にがんは、ステージによっては再発や転移をくり返す確率が高いです。

何回も治療を受けても保障金額が少なくならない保険や、一時金の給付回数などに上限の定めがない保険を選んでおくと、安心できます。

7大疾病の保険5選を徹底比較!

ここでは、7大疾病の保険を5つ紹介していきます。どのような保険があるかをここで全体像を掴んでいただければと思います。

商品名
特徴
保険料例
(20代歳男性)
はなさく一時金
・7大疾病に加え、女性特約8疾病にも備えられる
・保障期間は5年、10年、15年、20年の4種類から選択可能
・上限年齢は70歳
・他の生命保険との特約加入も可能
年間約1.5万円
月額1,245円〜
なないろセブン
・7大疾病に加え、10の特約疾病にも備えられる
・保障期間は5年、10年、15年、20年の4種類から選択可能
・上限年齢は75歳
・女性に配慮したサービスも充実
年間約1.2万円
月額1,564円〜
3大疾病保険プレミアムZ
・3大疾病(がん、脳卒中、心筋梗塞)に特化した保険
・保障期間は5年、10年、15年、20年の4種類から選択可能
・上限年齢は70歳
・掛け金が非常に安い
年間約7千円
新メディフィットPlus(プラス) 特定3疾病Bプラン(22)
・3大疾病(がん、脳卒中、心筋梗塞)に特化した保険
・保障期間は10年、15年、20年の3種類から選択可能
・上限年齢は75歳
・診断時に300万円の給付金が支払われる
年間約8千円
ネオdeからだエール
・7大疾病に加え、女性特約8疾病にも備えられる
・保障期間は5年、10年、15年、20年の4種類から選択可能
・上限年齢は65歳
・保険料が比較的安価
年間約1万円

はなさく一時金:少額での積立が可能

はなさく一時金は、日本生命グループのはなさく生命が提供する7大疾病に対応する保険商品です。主な特徴として下記の3点があげられます。

がんをはじめとした特定8疾病まで幅広く保障
がんの保障をさらに上乗せすることが可能
保険料の払込みを免除する特約も付加可能

はなさく一時金は、30代でも月額の保険料が1000〜2000円前後で済み、非常に少額の積立で済む点が魅力です。

さらに、そこから先進医療による療養に備える補償や、がんの補償をさらに手厚くするなどの保険を、後々上乗せしていくことができる点が魅力と言えるでしょう。

なないろセブン:契約時から保険料が変わらない

なないろセブンは、なないろ生命という生命保険会社が運営する保険商品です。なないろセブンの特徴として下記の3点があげられます。

7大疾病にまとまった一時金で備えられる
まとまった一時金は1年に1回、回数無制限で受け取れる
契約時から保険料が変わらない

月額で支払う金額も、一時金の金額によって変動します。例えば一時金を50万円に設定する場合は、1,564円/月となっています。

一時金の金額
月額の保険料(30代の場合)
50万円
1,564円
100万円
3,020円
200万円
5,930円

3大疾病保険プレミアムZ:がんに特化した保険

3大疾病保険プレミアムZは、7大疾病全てに対応している訳ではありません。ただ、ガン・急性心筋梗塞・脳卒中の3大疾病に対応している保険商品です。
3大疾病保険プレミアムZは主に下記の3つの特徴を兼ね備えています。
ガン・急性心筋梗塞・脳卒中の3大疾病を一生涯保障
所定の抗がん剤治療を受けた月ごとに一定額の給付金を保障
健康保険が適用されない所定の自由診療もサポート
月額の料金も30代時点で加入した場合で、1,685円となっています。
ただ、3大疾病限定の月額費用である点は気をつけてください。ただ、がんに関する細かな補償があるので、「自分の家系が癌家系だから心配..」という方にはおすすめの保険商品となっております。

新メディフィットPlus特定8疾病Aプラン(22)

新メディフィットPlus特定8疾病Aプラン(22)は、特定8疾病・特定3疾病に一時金で備えることができる保険商品です。主な特徴としては下記の通りです。

罹患した際に一時給付金を1年に1回お受け取りいただける保険
基本(主契約)にオプションをつけられる
保険料は一生涯あがらないので安心です

30代で月額1,733円と、他の保険と比較してやや高いですが、7大疾病の保険よりもカバーできる病気の数が多い点は魅力的です。

ネオdeからだエール

ネオdeからだエールは第一生命グループが発売している保険商品です。主な特徴としては下記の通りです。
8大生活習慣病に備えられる
「健康年齢」にもとづき保険料が決まる
日帰り入院から入院一時給付金をお受け取れる
この保険商品の面白い点は、「健康年齢」という独自の基準に基づき、月の保険料が安くなる仕組みを導入している点です。また、主に8大生活習慣病に特化した保険商品で、生活習慣病に不安を抱えている人にはおすすめです。

7大疾病の保険に関するよくある質問

ここでは下記の5つのよくある質問に関して答えていきます。
Q1.7大疾病にかかる費用は?
Q2.なぜ持病があると保険に入れないのか?
Q3.7大疾病にかかる確率は?
Q4.医療保険の8大疾病とは?

Q1.7大疾病にかかる費用は?

一回の入院にかかる費用は平均して90万円〜300万円と言われています。症状別に見ていくと下記のテーブルのようにまとめる事ができます。

傷病分類
1入院費用(円)
1日単価(円)
胃の悪性新生物
946,626
68,021
結腸の悪性新生物
929,679
67,520
直腸の悪性新生物
1,148,910
66,225
気管支および肺の悪性新生物
1,081,678
68,122
急性心筋梗塞
936,457
128,092
脳梗塞
2,265,737
50,031
脳出血
2,934,557
50,658
糖尿病
998,989
38,925

参考:2022年度重症度別急性期グループ医療費:診療アウトカム評価事業 | 公益社団法人全日本病院協

Q2.なぜ持病があると保険に入れないのか?

健康で若い方が発病リスクが少なく保険会社が保険金や給付金等を支払う可能性が低くなります。
その一方で、持病があると発病リスクが高くなり保険料の支払いが発生する可能性が高くなります。すると健康な人と持病を持っている方との公平性が担保できなくなり、サービスを維持することができなくなります。
そのため、持病があると保険に入りづらくなるのです。

Q3.7大疾病にかかる確率は?

7大疾病にかかる確率を、人口のうちの7大疾病患者が占める割合と定義すると、日本の全人口の約14.5%の確率で7大疾患にかかると考えられます。
それなりに高い割合で7大疾患にかかる事がわかります。

参照元:厚生労働省「平成29年(2017)患者調査の概況」総患者数(傷病別推計)

Q4.医療保険の8大疾病とは?

医療保険における8大疾病は一般的に下記の病気の総称のことを指します。
がん
心臓病
脳卒中
糖尿病
高血圧
腎不全
肝臓病
白血病
引用元:三大疾病、七大生活習慣病とは?|オリックス生命

まとめ:7大疾病に備えて医療保険への加入を検討しよう

7大疾病の概要と、入院日数および費用、保険選びのポイントをご紹介しました。次の3つのポイントを再確認しておきましょう。

7大疾病の入院日数は2週間~2カ月以上になり得る
医療費は保険制度でカバーできるが、食費・差額ベッド代・先進医療は対象外
保険制度対象外項目をフォローし、一時金の給付や再発への保障がある保険がマッチしている

日本の健康保険制度によって、医療費の自己負担額は低減されています。しかし、先進医療費や食費、差額ベッド代は全額自己負担のため、思った以上に大きな負担になる可能性があります。また、入院中に収入がなくなり家族の生活が苦しくなることも。

自分の貯蓄や家族に頼れない場合は医療保険が重要な備えになるので、ポイントを押さえた医療保険を選んでください。

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