【誰でもできる】先取り貯金とは?いつの間にか確実にお金が貯まる5つの方法を紹介

貯金したいのになかなか実行できない人におすすめなのが、先取り貯金です。前もって仕組みを作るだけなので、自然とお金が貯まります。「聞いたことはあるけれど、具体的な方法があまりわからない」という人もいらっしゃるかもしれません。

そこで本記事では、おすすめの先取り貯金方法5選と、先取り貯金の適切な目安、先取り貯金を継続し成功させる4つのコツをご紹介します。自分に合った先取り貯金の方法がわかり、無理なく継続させられるので、自然と貯金を増やせます。

目次

先取り貯金とは?毎月の収入から先に貯金をすること

先取り貯金とは、毎月一定額を先に貯金する方法です。よくある貯金方法は「毎月使った残りを貯金する」というやり方です。この方法では、毎月の貯金額にバラツキが出るうえに、出費が多い月には貯金できないおそれがあります。

先取り貯金なら、給料を受け取ってまず貯金額を取り分けてしまうので、確実に貯金することができます。最初に貯金額とどの方法で先取り貯金をするかさえ決めておけば、あとは自動的に貯まるので、苦労もしません。「節約もしているつもりなのに、どうしてたまらないの」という嘆きから解放されます。

先取り貯金のメリット

先取り貯金は、「貯金する」という意識づけがされていないあいだが難しく感じることがあるかもしれません。ただ、「1ヶ月過ごして余ったお金を貯金する」という方法では毎月一定金額を貯めることが難しくなります。

ここでは、先取り貯金に取り組むことのメリットとして、以下の3つをご紹介します。

  1. 貯金が苦手でも成功率が高い
  2. 家計の収支が把握できて無駄遣いが減る
  3. 費用の見直しによって家計に余裕ができる

貯金が苦手でも成功率が高い

先取り貯金は給料日直後に貯金をするので難易度が高いように感じますが、きまったお金を貯金用口座に入金するだけなので実は簡単です。

決まった金額を貯金したあとは残ったお金で1ヶ月を乗り切るだけです。使えるお金が少なくなり、否が応でも遺されたお金で生活するしかなくなります。

「口座に入れたお金には手をつけない」というルールを徹底すれば、貯金が成功する可能性は高いでしょう。

一方、1ヶ月生活してから残ったお金を貯金する場合、目標金額を残すために、毎日計算しながらお金をやりくりする必要があります。残す御金のことを考えながら支払や買い物をしなければならず、毎月継続するのはかなり大変です。

貯金を絶対に成功さえ隊人は、難易度の面でみても先取り貯金がおすすめです。

家計の収支が把握できて無駄遣いが減る

先取り貯金では文字通り、先に貯金したうえで残ったお金を生活費に回すことになるので、お金の使い方にも工夫が生まれます。

残ったお金で1ヶ月を過ごすために、それまでの家計の収支を見て節約できるポイントがないか探したり、普段は無駄遣いしないように注意しながら生活することになるでしょう。

先取り貯金をすると、自然と無駄遣いが減り「節約しながらの生活」に慣れることができるでしょう。

費用の見直しによって家計に余裕ができる

先取り貯金には「先に貯金するなんて家計を圧迫するのでは?」と不安に感じる方もいるかもしれません。

しかし、実際に先取り貯金をすることで、むしろ家計に余裕が生まれる可能性が高いです。

先取り貯金は先に貯金してしまうがゆえに、残ったお金で何とか生活するしかありません。貯金した直後にぜいたくな暮らしをしてしまうと1ヶ月過ごせなくなるため、所得が減ったものとして生活レベルを今までよりも落として節約することになるでしょう。

お金があればあるだけ使ってすまう生活から、使える分を効率的に使うという意識改革をすることによって、むしろ家計に余裕が生まれることが考えられます。

確実に貯まる!おすすめの先取り貯金方法を5つ紹介

「先取り貯金のよさはわかったけれど、うっかり取り分けるのを忘れてしまいそう」と思うかもしれません。実は、いろいろな金融サービスをうまく利用すると、毎月自動的に先取り貯金ができます。最初にどの方法にするかを選んでおくだけで済むので簡単です。

先取り貯金にぴったりの方法は、次の5つです。いずれも自動的にお金が貯まります。

  • 自動積立定期預金|毎月決まった金額を自動で積立
  • 社内預金|給与天引きで会社に預金
  • 財形貯蓄|給与天引きで目的にあわせて貯蓄
  • つみたてNISA(ニーサ)|自動で積立投資
  • iDeCo(イデコ)|節税しながら老後資金を貯蓄

一般的な貯金から資産形成を目的とした方法まで幅広いので、好みに応じてお選びください。それぞれについて以下でくわしくご紹介します。

①自動積立定期預金|毎月決まった金額を自動で積立

自動積立定期預金は、自分で決めた一定金額を、指定口座から毎月自動で定期預金に積み立てます。銀行の定期預金額を増やす手法なので、リスクが低いです。まさにオーソドックスな先取り貯金で、どなたでも行ないやすいです。

「考えたり調べたりするのは面倒だし、手続きが複雑なのもイヤ」という人も、自動積立定期預金なら簡単に始められます。

②社内預金|給与天引きで会社に預金

社内預金は、銀行に預けるのではなく会社に預金する仕組みです。メリットは、社内預金の利息が比較的高いことです。社内預金の利息は、厚生労働省が定めた利率以上にする必要があり、銀行など一般金融機関の利息より高くなります。

給与天引きで貯金できる簡単さも続けやすいポイントです。お勤めの会社に社内預金の制度がある人は、ぜひ選択肢に入れてみてください。

③財形貯蓄|給与天引きで目的にあわせて貯蓄

財形貯蓄は、会社が給与天引きで銀行に貯金を積み立てる仕組みです。特に目的の決まっていない「一般財形貯蓄」と、住宅取得やリフォーム目的の「住宅財形貯蓄」、老後資金目的の「年金財形貯蓄」があります。

住宅財形貯蓄と年金財形貯蓄は、預金550万円までは利息が非課税です。マイホーム取得や老後の生活など、貯金の目的が明確にある人におすすめです。

財形貯蓄制度について詳しく知りたい方は、「財形貯蓄制度|厚生労働省」をご覧ください。

④つみたてNISA(ニーサ)|自動で積立投資

つみたてNISA(ニーサ)は、毎月少額で最大20年間という長期にわたる分散投資を行なう資産形成を推進する制度です。投資で得た利益が非課税というメリットがあります。月1,000円から始められ、年間40万円が最大額です。

つみたてNISA(ニーサ)の対象の金融商品は、手数料が低く長期保有に適した投資信託です。投資初心者ももちろん取り組みやすいですが、投資について一定知る必要もあります。学ぶ意欲があり、資産を増やそうと思う人にぴったりです。

⑤iDeCo(イデコ)|節税しながら老後資金を貯蓄

iDeCo(イデコ)は、自分で掛金を積み立てて運用し増やしていく個人型確定拠出年金です。iDeCo(イデコ)の大きなメリットは、運用益が非課税になるうえに掛金が全額所得控除になるところです。運用で資産を増やしながら節税できるので、効率的にお金が増やせます。

iDeCo(イデコ)の対象の金融商品は、株式や投資信託、預貯金、保険など幅広いです。自分の好みに合ったタイプの運用方法を選べるので、老後資金を作りたい堅実な人におすすめです。

ただし、 iDeCoの年金資産は老齢給付金として、原則60歳からしか受け取れないことに注意が必要です。

先取り貯金の目安は何割?1~3割を先取り貯金へ

「先取り貯金のいろいろな方法はわかったけれど、どの程度貯めればいいのかわからない」という人もいらっしゃるでしょう。先取り貯金の適切な金額は、家族構成やライフスタイルによって異なります。そのため「毎月○万円貯めるのがおすすめ」というわけにはいきません。

家族構成やライフスタイルによって、手取り月収に対してどの程度の先取り貯蓄が適切なのか、目安表を作成しました。

家族構成やライフスタイル
手取り月収における先取り貯金の割合
独身で一人暮らし
10%
独身で実家暮らし
30~40%
自営業またはボーナスのない勤め人
15~20%
子どもがいない共働き夫婦
20%
小さな子どもがいる共働き夫婦
10~15%

「独身で実家暮らし」や「子どもがいない共働き夫婦」は、ライフステージの中でも貯金しやすい時期なので、将来に備えて多めに貯めましょう。「自営業またはボーナスのない勤め人」は、ボーナスを得られない分、普段から多めの貯蓄を目指すのがおすすめです。

先取り貯金を行う際の3STEP

先取り貯金を成功させるには、目標設定や1ヶ月で利用できる金額をしたうえで、給与を受け取ったらすぐに貯金用口座に入金することが大切になります。

ここでは、先取り貯金を行う際の流れとして、以下の3つのSTEPをご紹介します。

  1. 貯金をする目的と目標金額を明確にする
  2. 収入と支出の状況を明確にする
  3. 先取り貯金用の口座を用意してお金を貯める

貯金をする目的と目標金額を明確にする

まず、先取り貯金をスタートする前に、先取り貯金をする目的を明確にしておきましょう。

「10万円を貯めて家族でテーマパークに行きたい」「100万円を貯めて海外旅行をしたい」など、どんな目標でも構いません。

具体的な目標が決まれば最終的に貯金を達成したい金額や期限が分かり、そこから逆算して毎月いくらの再度り貯金が必要なのかが分かります。

例えば家族でテーマパークに遊びに行くために1年間で20万円を貯めたい場合。

20万円÷12ヶ月=16,667円となり、毎月17,000円以上を貯めれば目標を達成できることが分かります。

収入と支出の状況を明確にする

目標とする金額と毎月の貯金額が決まったあとは、直近の収支をメモしてみて、何にどれくらいのお金を使っているのか収支を把握しましょう。

毎月の収支が分かれば、手取り給与から先取り貯金の目標額を差し引いたあと、残ったお金で生活できそうかイメージすることができます。

例えばAさんの手取り給料が毎月20万円としましょう。

1年後に海外旅行にいくために36万円(1ヶ月3万円)を貯めると目標を立てた場合、毎月の生活費が17万円以下であれば先取り貯蓄を成功させられる可能性が高いです。

もし生活費が「手取り収入-先取り貯金の残額」よりも高い場合は赤字になってしまうので、節約できる部分を探して支出の削減を目指すことになるでしょう。

先取り貯金用の口座を用意してお金を貯める

毎月の貯金額と毎月の生活費がわかったら、次の給与を受け取った時点で先取り貯金を開始しましょう。

STEP1で明らかになった貯金額を先に貯金用口座に入れておき、残ったお金で生活しましょう。

このとき、「生活費を入れておく口座」と「貯金用口座」は分けることをおすすめします。生活人貯金が同じ口座に入っていると生活費がいくら残っているか把握できず、貯金として入金していた分を支払いに使ってしまうなどの失敗に繋がる可能性があります。

先取り貯金を継続してお金を貯める6つのコツ

先取り貯金は、毎月の継続が大切です。無理をして続けられなくなるのは、本末転倒です。そこで、先取り貯金を継続して成功させる6つのコツをご紹介します。

  • 家計の収支を正確に把握する
  • 先取り貯金の金額を高く設定しすぎない
  • 明確な貯蓄の目標を立てる
  • 自動的に貯金ができるような仕組みを作る
  • 定期的に見直しを行う
  • 引き出しにくい口座を利用する

いずれも、先取り貯金を続けて貯めるのに必要なポイントです。それぞれについて以下でご紹介します。

①家計の収支を正確に把握する

先取り貯金に限らず貯金を成功させるためには、家計の収支を正確に把握することが必要です。節約の努力をしているのに貯金ができないという人は、自分では気づかず無駄な出費をしていることが多いです。

自分や世帯の収入を知ったうえで、実際の支出額を記録してみましょう。予想外の無駄遣いに気づきます。必要な支出を切り詰めるのではなく、無駄な出費を減らして貯金に回すと続けやすいです。

②先取り貯金の金額を高く設定しすぎない

やる気になって「先取り貯金がんばろう」と、先取り貯金の金額を高く設定しすぎては継続しにくいです。最初の1~2カ月は続けられても、生活に支障が出て挫折するおそれがあります。

先取り貯金は「無駄遣いを避けて貯金する」というスタンスで、無理なく続けられる金額に設定しましょう。最初は少額でもかまいません。多く貯金したい場合は、慣れてから設定金額をアップすると続けられます。

③明確な貯蓄の目標をたてる

明確な貯蓄の目標をたてておくと、先取り貯金は続けやすいです。「貯金はしなければいけないし」とあいまいな気持ちで始めると、長続きしません。

旅行費用や結婚費用、マイカー、マイホーム、老後資金など明確な目的と目標金額があると、モチベーションがアップして継続できます。また、ゴールが明確なので逆算して「毎月○万円貯めれば達成だね」と、適切な目安を設定しやすいです。

④自動的に貯金ができるような仕組みを作る

先取り貯金を成功させるなら、自動的に貯金できるような仕組みを作りましょう。

自動で貯金できる仕組みを作らない場合、ATMで出勤したお金を別の口座に入金し直したり、インターネットバンキングを利用して送金することになります。

最初は問題なくできるでしょうが、手動での手続きは非常に面倒なものです。忙しくて貯金の入金ができず、結局は途中でリタイアしてしまう可能性も考えられるでしょう。

自動で積立ができる仕組みとしては以下のようなものが考えられます。

  • 新NISA
  • iDeCo(個人型確定拠出年金)
  • 財形貯蓄
  • 積立定期預金

ただ、このうち新NISAとiDeCoは使い方に注意が必要です。

新NISAは利益が非課税になる少額投資非課税制度で、必要になったタイミングで投資元本と利益を引き出せるので先取り貯金にも使えますが、投資は基本的に10~30年以上の長期にわたって行うものです。短期での売却は元本割れの可能性もあり、目標が「1年後の旅行」など短期の場合は向いていません。

また、iDeCoはそもそも拠出した掛金が60際になるまで引き出せないので、数年以内にお金を使いたい場合には利用できません。

逆におすすめなのは「財形貯蓄」「積立定期預金」です。

財形貯蓄は会社で仕組みが導入されていることが前提ですが、給与天引きで積立ができるので、確実に先取り貯金が実現します。財形住宅貯蓄と財形年金貯蓄なら2つの合計元利金550万円まで利子が非課税になるため、住宅を買ったり老後の生活費を準備したりといった大きな目標を達成するのに利用できます。

もう1つの積立定期預金は、毎月一定のタイミングで口座からお金を引き落とし、積立形式で定期預金にお金を預ける制度です。定期預金は満期を迎えるまで預入れたお金を引き出せないのが基本であり、毎月コツコツと続けることで着実に貯金額を増やせます。

毎月の引き落としのタイミングを自由に選べる商品を選べば、給与が振り込まれたあとすぐに定期預金に積み立てることも可能です。

⑤定期的に見直しを行う

先取り貯金は最初に仕組みを作れば自動的にお金が貯まりますが、定期的に見直しを行なうことも必要です。「この方法で毎月○万円と決めた」と放置するのは、資産を増やすチャンスを見のがすことにつながります。

ご自分の生活や収入、社会状況は日々変化します。先取り貯金額は適切か、今の先取り貯金の方法は最適かなど常に考え情報収集しましょう。また、保険代や携帯代など固定費の見直しも家計改善において重要です。

⑥引き出しにくい口座を利用する

先取り貯金は給与受け取り用の口座とは別に貯金専用の口座を作ることになりますが、普通預金口座よりも引き出しにくい口座を選びましょう。

  • 勤務先が給与・ボーナスから設定金額を天引きする「財形貯蓄制度」
  • 原則として満期まで出金できない「積立定期預金」

上記のような方法なら普通預金と違って、好きなときに引き出すことができません。医師が弱かったり貯金が苦手だったりする人でも、確実に貯金することができるでしょう。

貯金が苦手な人におすすめの習慣

ここまで読み進めて頂いても「貯金が苦手だから、上手くできるか分からない…」と不安に感じている方もいるのではないでしょうか?

ここでは、貯金が苦手な人にぜひ身に着けて欲しい習慣として、以下の3つをご紹介します。

  1. 何でも買うのではなく本当に欲しいものを買うようにする
  2. 無理のない範囲で家計簿をつけてみる
  3. 安くても不要なものは購入を控える

何でも買うのではなく本当に欲しいものを買うようにする

先取り貯金は貯金したあとのお金で生活することになるので節約が必要になる可能性は高いです。

もちろん、何でも買ってしまっているとお金がなくなり、失敗してしまうでしょう。

ただ、先取り貯金をしているからと言って「何もかも我慢する」というのも健全とは言えません。何も購入できないことがストレスになり、かえって失敗する可能性が高まります。

決めた貯金額の目標さえ達成できれば、ときには自分が欲しいものを購入するのは全く問題ありません。

出費にメリハリをつけることで満足感が高まり、先取り貯金の成功率も高まるでしょう。

無理のない範囲で家計簿をつけてみる

先取り貯金の成功には、家計簿をつけることが必要不可欠です。限られたお金で生活しながら家計簿をつけて改善できるところを探して、翌月の節約に活かせます。

ただ、1円単位で厳格に家計簿をつける必要はありません。正確に家計簿を作ろうとするとストレスを感じやすく、それがもとで先取り貯金が嫌になってしまうことがあつかもしれません。

先取り貯金は綺麗な家計簿を作るのが目的ではないため、多少数字にズレがあっても問題なありません。家計簿の中から無駄な出費を探し出すことが大切なので、多少の計算ミスはあっても気にせずにどんどん記録を付けていくほうが良いです。

安くても不要なものは購入を控える

節約をしていると、安いものに目がいきがちですが、必ずしも安売りのものを購入することが良いとは限りません。

例えば隣町のスーパーで「たまご1パック198円」というチラシを見つけたとしましょう。車で片道30分かけて買いにでかけたことで数十円から100円くらいの節約になるかもしれませんが、チラシを見比べた時間や店舗までの移動時間を考えると効率はよくありません。

むしろ自宅とスーパーの距離によっては、ガソリン代の分だけ赤字になる可能性もあります。

何が何でも安いものを購入するのではなく、1ヶ月の予算を上手に使うことを意識したほうが良いでしょう。

先取り貯金を行う際の注意点

先取り貯金を始める際には、以下の注意点を事前に把握しておきましょう。

  1. 貯める方法によっては手間がかかる
  2. 生活費をしっかりと把握しなければ失敗しやすい
  3. 貯金以外でも急な出費に対応できる資金を用意しておく

貯める方法によっては手間がかかる

先取り貯金は給与受け取り用の口座から貯金用の口座に振り替える手続きが必要であり、やり方によっては手間がかかります。

毎月自動で送金する設定にしておけば簡単ですが、手動で送金すると決めている人は毎月お金を移動させるための操作をする時間が必要です。

ネット送金での手数料を減らすためにATMで手動の出金・入金をするとなると、更に手間がかかります。

長続きさせるなら、定期預金や投資用口座への自動送金など、一定額を自動入金する仕組みを作っておくことをおすすめします。

生活費をしっかりと把握しなければ失敗しやすい

先取り貯金に失敗する可能性があるとすれば、原因は「生活費を把握できていないこと」でしょう。

先に貯金した後の余ったお金が、毎月の生活費を下回っていれば赤字になり、せっかくの貯金を取り崩さないと生活ができません。

毎月赤字では貯金どころではなくなってリタイアすることになるでしょう。

先取り貯金を始める前に毎月の支出を過去1年くらい振り返ってみて、無駄な支払いがあれば徹底的に削減してから取り組みをスタートしましょう。

貯金以外でも急な出費に対応できる資金を用意しておく

先取り貯金をする際、貯金用口座に入れておいたお金は多少のトラブルでは引き出してはいけません。

何かある度に貯金を引き出していては、目標金額まで貯めることはできないでしょう。

とはいえ、人生には金銭的なトラブルはつきもの。急にお金が必要になったときのために、貯金用の口座以外に、緊急出費用の口座を作ってある程度現金を入れておくと安心です。

どのくらいの金額を緊急出費用の口座に入れておくかは決まっていませんが、会社員なら生活費の3ヶ月~半年分、自営業者なら半年~1年分くらい入れておくと安心できます。

先取り貯金に関するよくある質問

最後に、先取り貯金に関してよくある質問と回答をまとめました。

先取り貯金をする意味がない場合はありますか?

毎月の生活費(支出)を把握していない状態では、先取り貯金する意味がありません。

支出が把握できていないと正しい貯金額が分からず多めに貯金してしまい、過剰な出費をして結局は貯金用口座からお金を出さないと生活が回らなくなる可能性があります。

先取り貯金のやり方を教えてください。

先取り貯金を行う際の流れは以下の3ステップです。

  1. 貯金をする目的と目標金額を明確にする
  2. 収入と支出の状況を明確にする
  3. 先取り貯金用の口座を用意してお金を貯める

貯金用の口座は生活費用の口座とは別に用意し、給与を口座から引き出す前には自動的に貯金用口座に振り替えることができればベストです。

先取り貯金を成功させるコツを教えてください。

先取り貯金を成功さるコツとしては、主に以下の6つがあります。

  • 家計の収支を正確に把握する
  • 先取り貯金の金額を高く設定しすぎない
  • 明確な貯蓄の目標を立てる
  • 自動的に貯金ができるような仕組みを作る
  • 定期的に見直しを行う
  • 引き出しにくい口座を利用する

まず、何よりも先に家計の正確な収支を知ることが優先です。毎月の支出の平均が分かれば、手取り給与から貯金して良い金額が分かり、目標を達成できるのかを知ることができます。

毎月の支出額から現実的な貯金額を設定することで、無理なく取り組みを続けられるでしょう。

そのほか、できるだけ自動的に貯金できる仕組みを作ることや、簡単位は引き出せない口座にお金を入れておくことも成功のポイントです。

先取り貯金のメリットはなんですか?

先取り貯金のメリットとして考えられるのは、以下の3つです。

  1. 貯金が苦手でも成功率が高い
  2. 家計の収支が把握できて無駄遣いが減る
  3. 費用の見直しによって家計に余裕ができる

先取り貯金は先にお金を貯金用口座に入金し、残ったお金で生活をする方法です。貯金後に残ったお金が毎月の生活費以上であれば、成功する可能性は高いでしょう。

先取り貯金にデメリットはありますか?

先取り貯金は、給与振込口座から貯金用口座に移す際、手動では毎月の手間が発生することがデメリットです。

また、自動で貯金用口座に入金する場合であっても、手数料負担が発生する可能性があります。

先取り貯金がきついって本当ですか?

先取り貯金は最初に貯金して残ったお金で生活することになるため、どうしても節約思考が必要になります。今まであまり節約してこなかった人にとては、つらいと感じることもあるかもしれません。

とはいえ、長期的に取り組んでいるうちに自然と節約生活に慣れるため、過剰な心配は無用です。

不安な方はまずは少額の先取り貯金から始めてみましょう。

おすすめの先取り貯金の方法はありますか?

先取り貯金の方法としては「積立定期預金」がおすすめです。

毎月任意の日に給与受け取り口座から貯金用口座に振り替えることができ、満期を迎えるまで簡単位は引き出せないので着実に貯金が可能です。

給与天引きで積立ができる財形貯蓄もありますが、これは会社が制度を導入していないと利用できません。会社が制度を導入していれば、非課税のメリットもあるのでぜひ検討しましょう。

先取り貯金をする際の注意点はなんですか?

先取り貯金を始める際には、以下の点に注意しましょう。

  1. 貯める方法によっては手間がかかる
  2. 生活費をしっかりと把握しなければ失敗しやすい
  3. 貯金以外でも急な出費に対応できる資金を用意しておく

手動での振り替えをすると、毎月必ずインターネットバンキングの振り替えやATMでの出金・入金などの手間が発生します。多忙になると振り替えができず、失敗する可能性もあるので注意が必要です。

また、病気やケガでの入院や冠婚葬祭など急な出費に備えるように、緊急出費用の口座に生活費の数ヶ月分を入れておくことも検討しましょう。

iDeCoやNISAとは投資の一種ですか?

iDeCoは個人型確定拠出年金という私的年金制度の一種で、定期預金や投資信託などに毎月拠出することで全額が所得控除になる仕組みです。投資信託を選択すれば利益も運用期間中ずっと非課税になりますが、60歳になるまで引き出すことができません。

NISAは少額投資非課税制度のことで、年間360万円、合計1,800万円まで投資した株式や投資信託で得られる利益が非課税になります。

貯金が苦手でも継続できますか?

貯金が苦手な人は、積立定期預金や財形貯蓄などに自動的に振り替える仕組みを活用しましょう。

給与を受け取ったあとに自動的に貯金するしくみを作っておけば、貯金が苦手な人手も成功させられます。

まとめ:自分に合う先取り貯金で確実にお金を貯めよう!

先取り貯金についての概要とおすすめの方法、継続するコツなどをご紹介しました。以下の4つのポイントを確認しておきましょう。

  • 先取り貯金は、前もって一定額を取り分ける貯金法なので貯めやすい
  • 自分の家族構成やライフスタイルに適した先取り貯金の方法を選ぶ
  • 家族構成やライフスタイルにより異なるが、先取り貯金の目安は手取りの10~30%である
  • 家計の把握と見直しをしながら、具体的目標を立てて無理のない貯金をする

オーソドックスな貯金から資産運用まで、先取り貯金の方法は多岐にわたります。自分に合った先取り貯金の方法を選び、長期的な目線を持ちお金を貯めていきましょう。

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